マガジンハウスHanakoで過去の作品が連載掲載:)

hanakotributeソーシャルメディア(fbページtwitter)ではお伝えしてきましたが、マガジンハウスHanako
での過去作品の連載掲載、いよいよスタートです。
10月8日発売号のオープニングは、僕の新作書き下ろしエッセイ、
続く10月22発売号からの、本篇、連載掲載作品は、“She’s Rain”です;)

…今回この連載をお任せしたのは、まず、
そもそもマガジンハウスは、デビューからオリーブの連載まで、ある意味ではいちばんお世話になった、僕のホーム・グラウンドのひとつで、 続きを読む

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新刊『迷子たちの街』*帯について — または内容とナラション

新刊『迷子たちの街』、書店店頭にも既に並んでいるとのことです。関心のある方はどうぞ、いまのうちにご入手ください。
ネット書店でももちろんどうぞ!
さて、今回は帯文について、です。

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ということですが(笑)
フランス人にも、よく、モディアノはいつも同じ話ばかり書いている、という人がいます。
…前回のフランスからのノーベル文学賞、ル・クレジオ(2008年)についてもそうなのですが、なんでル・クレジオやモディアノがノーベル文学賞なんだ、というようなことをもっともらしくいう自称《文学通》は、たしかにフランスにはいますね;)
けれど僕はまったくそうは思わない(笑)
そんな気持ちもあって、 続きを読む

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新刊『迷子たちの街』カヴァー帯付き完成予想図:)

さて、新刊『迷子たちの街』のジャケット・デザイン、装丁ですが、恒例となりました(笑)データから作った完成予想図。こんな感じです。如何でしょうか?

迷子たちの街表1帯付き…今回、僕のほうからサジェストしたことは、作品のテーマ・カラーとして、深いブルーが考えられるということ。
また、過去の翻訳、日本語版の名作にたとえるならば、チャンドラーの『長いお別れ』のようなイメージ、ということ:つまり、ロマンティックで、センチメンタルな、愛と別れの物語が—あるいは愛から生まれる《謎》についての物語が!—言語能力が高く風刺精神に富んだ話者によって豊かに語られる、ということです;)
訳者ノートにも書きましたが(今回は短いです、作品がしっかり長さがあるので!;)
ところが実際訳していくうちだんだんに、結局これは、もうひとつの過去の日本語訳の名作、『ライ麦畑でつかまえて』にも一脈つながる、イノセンスの物語でもあるんだなぁ…というふうにも思い始めました。
そんなわけで、今回のデザインが、前回とのシリーズであり、同じパリ・モチーフ・エッフェル塔モチーフ、翻訳文学らしい感じ、ミステリアスな感じ、に加えて、 続きを読む

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速報*近刊情報〜平中悠一訳パトリック・モディアノ第2回作品

平中ソーシャルメディア(fbページTwitter)ではお伝えしてきましたが、パトリック・モディアノ、日本未訳長篇作品の新訳が成り、訳者責了といたしました。

書名は:『迷子たちの街』
現在の刊行予定:2015年9月末

とりあえず、速報としてお伝えします。
内容、その他の情報のフォローアップは、こちらのHP、ソーシャルメディアでお届けする予定です。
関心のある方は、以下からフォローして下さい。

yuichihiranaka.com
fb平中悠一オフィシャル・ファンページ
Twitter

では、刊行予定まで、あと僅か1ヵ月。
追加情報のフォローアップをご覧になりながら、どうぞ楽しみにお待ちください!

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パリより:70年目の夏に。〜日当りのいい“女の子の学校”

日当りのいい“女の子の学校”

近道をしようとしていたのかもしれません。
いつもと違う辻に入ると、こんな建物があることに初めて気づきました。
明るい日射しを浴びた、感じのいいファサードには、トリコロール、フランス国旗がはためいていますね。公共の建物です。

porte近づいてみると門の上に、“女の子の学校”、と彫ってあります。
昔の、地区の運営する、公立の学校だったものです。
『失われた時のカフェで』のヒロイン、ルキが通っていたのは、もっと坂の上のほうですが、でもこういう学校だったのかもしれないなぁ、とふと思いました。
下の写真を拡大すると判ると思いますが、門の右手のグレイの看板に書いてあるように、いまでは幼稚園として使われているようです。
パリでは、こんなふうに、建物の元の名称などがそのままファサードに残っていることが多いです。
いいじゃないか、きれいだし、ということでしょうか。
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「ふらんす」8月号、巻頭エッセイ「フランスと私」に寄稿*「短い答と、長い答。」

ふらんす8月号白水社「ふらんす」2015年8月号(2015年7月22日発売)巻頭エッセイ「フランスと私」に「短い答と、長い答。」を寄稿しました。
実はその気にさえなれば(笑)
僕は所謂“beautiful writing”的な原稿も、書けないわけではないのです。
しかし今回のこの原稿は、やはりちょっと作文のお手本にはならないだろうなぁ…という気がします;)
というのも、この原稿は、昨年「ふらんす」、ムッシュー・モディアノのノーベル賞特集号に寄稿させていただいた際に(「TVのモディアノ」
こちらにも書いてくださいね、というようなお話をいただき、その時点で、何を書くか、ささっと簡単に考えてしまっていました。
しかし実際に依頼されたのはその半年後で、その時に考えたこととはやはり、ちょっと違うことを書きたくなりました(笑) 続きを読む

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FRaU3月号に寄稿*「あなただけのパリがきっと見つかる」

東方神起平凡社「こころ」に続いてもうひとつ、年末年始に書いたエッセイです:)
「こころ」原稿は4ページで、モディアノについて『失われた時のカフェで』刊行以降にあれこれ新しく考えたこと、書いておきたかったことを駆け足にですがたくさん書かせてもらった、僕としては重要な原稿になりました。
一方こちらは女性向けファッション誌の本の紹介で、1ページ。
しかし僕のプロとしての通算のキャリアのなかで、これまでどこにいちばん原稿を書いてきたか、
要するに、僕はどこに原稿を書くプロなのか、といえば…それは実は、女性向けファッション誌、ということになるかもしれません。
そういうわけで、今回も、いざ書いてみると 続きを読む

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平凡社「こころ」Vol.23に寄稿。

kokoro242x346年末年始にコツコツ書いたモディアノ関連の原稿から、まずは平凡社「こころ」Vol.23「ようこそモディアノ・ワールドヘ~『失われた時のカフェで』を起点として」;)
この原稿のポイントは、なんといっても全4ページと比較的長さに余裕があったことと、ファッション誌等ではないので、わりとザクザク書けたこと。さらに未訳の原書を取り上げてもいい、ということだったので、基本はモディアノ自体の紹介のため重複する部分も多少はありましたが、それ以上に、『失われた時のカフェで』併録の話題の強力解説;)以来、気になってたことの多くに、足早にでしたがかなり言及できたように思います:)
というわけで、わりと重要な原稿になりましたので、ここにどういう内容が書かれているか、大雑把にアイテマイズしておきます: 続きを読む

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「ふらんす」1月号モディアノ特集に寄稿*「TVのモディアノ」

ふらんす白水社「ふらんす」2015年1月号(2014年12月22日発売)パトリック・モディアノ特集に寄稿しました。
「ふらんす」は『失われた時のカフェで』刊行後の時点でもしっかりレヴューを出してくれており、今回のノーベル賞にちなんだ特集に参加できて非常によかったです。
内容としては、日本の大学の仏文科関係者とフランス語学習者が読者の雑誌なので、どちらに対象を絞るべきか最初、わりと悩んだのですが(笑)
結局、知識を並べていかにももっともらしいことを書くものではなく(笑)僕の本来いちばんやりたいところで書いてしまいました: 続きを読む

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『失われた時のカフェで』ノーベル賞特別エディション出来記念・翻訳楽屋話

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『失われた時のカフェで』増刷が出来。2014年パトリック・モディアノ、ノーベル文学賞受賞に伴う記念特別エディションです。
内容全体の紹介はこちら

*「一時的に在庫切れ; 入荷時期は未定です。」表示であっても、現時点では必ず入荷・発送されますので安心してご注文ください。
古書ではなく、記念エディション(新刊)をぜひどうぞ! 現在は第4刷です。
書店店頭での入手をご希望の方は、お近くの書店でご注文下さい。
*現時点では、必ず取り寄せ可能です。

重版出来を記念して、今回の変更点をめぐっても、 続きを読む

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