平凡社「こころ」に続いてもうひとつ、年末年始に書いたエッセイです:)
「こころ」原稿は4ページで、モディアノについて『失われた時のカフェで』刊行以降にあれこれ新しく考えたこと、書いておきたかったことを駆け足にですがたくさん書かせてもらった、僕としては重要な原稿になりました。
一方こちらは女性向けファッション誌の本の紹介で、1ページ。
しかし僕のプロとしての通算のキャリアのなかで、これまでどこにいちばん原稿を書いてきたか、
要するに、僕はどこに原稿を書くプロなのか、といえば…それは実は、女性向けファッション誌、ということになるかもしれません。
そういうわけで、今回も、いざ書いてみると非常にのびのびと、リラックスして、自分の書きたいことを素直に書けた、という感じがします。
女性誌の原稿、というのが、やっぱり僕はいちばん馴れてるし、このスタイルなら肩肘張らずごく自然に、あれこれ意識することもなく反射的に書ける、という気がします(笑)
同時期に同じテーマで頼まれた原稿ですが、このふたつで僕の書いていることがいかに違うか、そしてたぶんその向こうにある、いつも変わらないところを、今回は、比較してお楽しみいただければ、と思います;)
…なお、タイトルには出ていませんが、基本的には『失われた時のカフェで』の紹介が中心にあり、その訳者として、モディアノ文学との出会いやこの作品の面白さ、今回のこの翻訳について、などを書いています。講談社からのモディアノ復刊2タイトル、『パリ環状通り』、『カトリーヌとパパ』も紹介しています。
エッセイ「あなただけのパリがきっと見つかる~ノーベル賞作家パトリック・モディアノ」掲載、講談社フラウ・FRaU3月号
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ルキ、それは美しい謎…。現代フランス文学最高峰にしてベストセラー『失われた時のカフェで』 2014年ノーベル文学賞に輝くパトリック・モディアノ、2007年全仏ベストセラー Dans le café de la jeunesse perdue 日本語版。最新のフランス・モディアノ研究の成果をふまえた、50ページのモディアノ論「パトリック・モディアノと『失われた時のカフェで』の世界」を併録、入門にも好適。 |