2024 新刊まつり【公式】『「細雪」の詩学』『シティポップ短篇集』フォローアップ n°2


平中悠一のニュースレターソーシャルメディアではお伝えしていますが、ひさびさにニュースレターを再開してみようかな、と思います。
やや時代に逆行するようでもありますが、最初の挨拶にも書いておいたとおり、ソーシャルメディアはもう、アルゴリズム負けして、何を書いても埋もれちゃうので(笑)
まずは試験送信から、ですが、こちらより、登録しておいて下さい。よろしくお願いします。


本当に久々の単著を含む、新刊2冊:『「細雪」の詩学』と『シティポップ短篇集』。
おかげさまで、その後さまざまな反響をいただき、ソーシャルメディア(現在fbがオフィシャル、twinstagramはプライヴェイト、threadsNewJeans中心;)ではその都度お知らせしてきましたが、
ソーシャルメディアはアルゴリズム依存で、フォローしていても流れない、という謎の権力支配に(ご存知の通り;)近年、さらされておりますので(笑)
表示されなかったポストもあるかと思います。
そこで改めて、前回のフォローアップ以降にいただいた、いずれもありがたい反響の中でも、特に充実したものを精選し、こちらにまとめておこうと思います;)
見落としていた、読み忘れていた、という記事やポストがもしあれば、ぜひこの機会に、こちらのリンクからチェックしてみてください!

出版直後、前回フォローアップの5月の時点では、簡単に読めない大部の『「細雪」の詩学』についても、徐々にご紹介、書評をいただきましたので、そちらから紹介すると、まず:
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新刊フォローアップ【公式】2024新刊まつり!!

平中悠一2024年4月10日、2冊同時に刊行された『「細雪』の詩学』と『シティポップ短篇集』。既にお手元に届きましたでしょうか。
刊行1ヵ月を機に、前回のポストで予告していたように、博士論文『「細雪」の詩学』の、ふだん論文、研究書を読みつけていない人はこの本をどう読めばいいか、という(攻略法?の)ガイドを、ポッドキャストで話しました。
しかし、ポッドキャストで、耳で1度聞いただけでは判りにくいかもしれません。そこでこちらにも、その読み方の流れを簡単にまとめておくことにします。

が、その前に、今回の新刊『「細雪」の詩学』と『シティポップ短篇集』の紹介記事・ポストへのリンク、
『「細雪」の詩学』の読み方ガイドの入ったその問題のポッドキャスト、さらに『シティポップ短篇集』を紹介したその前回、4月のポッドキャストへのリンクと、
最後に『「細雪」の詩学』については既知のバグ(ミスプリント)をまとめていますので、その一覧表も設置しておきます。

目次
1. 紹介記事案内
2. ポッドキャストの紹介
3. 『「細雪」の詩学』の読み方
4. 既知のバグ:『「細雪」の詩学』初版

1. 紹介記事案内

これまでに気がついたもののうちから一部になりますが、今回の新刊2冊が紹介された記事、ポストへのリンクをまとめます。
まず、新刊2冊を紹介した記事として、2024年4月22日毎日新聞夕刊、学芸覧に掲載されたインタヴュー。

「シティポップ」を読み解く 軽やかな「期待感の時代」 平中悠一さん、アンソロジー刊行

『シティポップ短篇集』を中心としたインタヴューとしては、

シティポップ」は音楽だけにあらず。〜集英社オンライン|ニュースを本気で噛み砕け

『「細雪」の詩学』については、博士論文としての最終審査を担当して下さり、この論文を隅々までご存知の東京大学の先生方のソーシャルメディアポストがやはり、貴重です。

郷原佳以先生、村上克尚先生、武田将明先生

『シティポップ短篇集』については、長年日本のポップス評論を牽引されている上柴とおるさんによる記事が見逃せません。

ミュージック・ペンクラブ・ジャパン」5月号(4番目のコラム)

シティ・ポップと都会小説の融和性♪」〜上柴とおるのポップス再前線

また、マガジンハウスPopeyeのweb版でも紹介していただきました:

ゴールデンウィークの余韻に浸りながら読みたい3冊。(2冊目)
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=速報= 新刊4・10発売、予約受付を開始!



各ソーシャル・メディア、facebook, thread, Medium, instagram, twitterではお伝えしてきましたように、4・10発売の新刊『「細雪」の詩学』、予約が開始されています!

紙の書籍としては、翻訳から約10年、単著としては約20年ぶりになりますが、東大の大学院に提出した博士論文。タイトルは変えましたが、本文をそのままのかたちでお届けします。

内容からいえば、当然、文学、日本文学研究、谷崎研究の専門家の方、
また物語理論、ナラティヴ理論、比較文学の方にも面白く読んでいただけると思いますが、同時に今回は、高校の国語科で、
さて、文学をどう教えよう…と真面目に取り組んでおられる先生方にもぜひ読んでいただきたい、と思っております。
谷崎『細雪』をテクストにした理論分析ですが、いま現在、小説を書いている、そしてこれから書こうとしている小説家、作家の皆さんにも、ヒントになることがたくさんある本ではないか、と思います。そもそも僕の関心が、“小説を書く人”の関心ですから。。

もちろんこれまで僕の本を読んできて下さった方、
特に最近、紙の本が出ていないから、紙の本が出たら買うんだけど、というようにいって下さっていた皆さんには、大変お待たせいたしました(笑)
今回は人文書、研究書ということで、
そういう理論的な本は面白くなさそうだ、と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、
上手く読めば、ちゃんと読めるようになっていますので(笑)
また実際に本が出てきましたら、こういうふうに読むと上手く読める、というような読み方のガイドも行うつもりです。
どうぞご心配なく、予約しておいて下さい;) 続きを読む

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ポッドキャスト1年のまとめ〜第1シーズン(フル)完結!

昨年8月より、またひとつの新たな試みとして、月1で配信してきましたポッドキャスト。
一応目標の12エピソードを全て配信し終えました!
タイトル一覧は、このようになります:

#11「また1年の終わる時」 完全版 | 音楽抜き版(シーズン最終回)
#10「雨の日の物語(論)」 完全版 | 音楽抜き版
#9「光の消えた、光の街で」 完全版 | 音楽抜き版
#8「メインストリームの終わりと、インディーズの終わり」 完全版 | 音楽抜き版
#7「私たちの結婚式」の「私たち」とは誰か? 完全版 | 音楽抜き版 pt.1pt.2pt.3
#6「K pop 昔ばなし」 完全版 | 音楽抜き版
#5「飛行機のサンバ」 完全版 | 音楽抜き版 pt.1, pt.2, pt.3
#4「おとぎ話の雪が舞い降りる夜に」
#3「戸沢暢美ソング・ブック」
#2「明るい部屋」とあの日の光
#1「9月のBonsoir(ボンソワール)」
平中悠一のポッドキャスト #0(パイロット)

第5エピソードからは、スマートフォンでもSpotifyをダウンロードしなくても聴くことができるように、「音楽抜き版」も配信しました(音楽込みではspotify以外に配信できないため)。
ここではリンクは「完全版」(音楽入り)はSpotifyに(パソコンではブラウザでも聴けると思います)、
「音楽抜き版」」はSpotify Podcastersのサイトに張っておきました。
= Spotifyではぜひフォローもお願いします! =

「音楽抜き版」に関しては、iPhone、またはAndroidのアプリからも聴くことができると思います。キーワード「平中悠一のポッドキャスト」で検索してみてください。

また第6話「K pop 昔ばなし」 に関しては、Spotifyに紹介したい曲が当時見つからなかったこともあり、YouTube版も作ってみました! 続きを読む

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冬の贈り物:ポッドキャスト新エピソードとプレイリスト

=速報= ポッドキャスト、新エピソードを公開!!
第7回「私たちの結婚式」の「私たち」とは誰か?(完全版) 〜 Spotifiyでも、必ずフォローして下さいね!
((( お試しには… iPhoneのポッドキャスト・アプリでも音楽抜き版が聴けます! )))

早いもので、今年も年末、ですが、クリスマス用のR&Bのプレイリストと、ポッドキャスト、新エピソードを公開しました。
ソシャメ(fbページ &c)では既に速報しましたが、こちらでも、滑り込みで、紹介しておきます;)

ポッドキャストは、コツコツと積み上げまして(笑)現在、通算、第5話目、です。
パイロット版〜第1話は前回のポストで紹介していますが、
その後、第3話はロラン・バルトと僕のパリ、みたいな話題で、第4話は去る3月に僕がtwitter上で起こしたtweet事故(?・笑)に端を発する、懐かしい人の思い出にまつわるエピソード。

そして最新第4話(通算第5話目)は、シーズンズ・グリーティングスも兼ねた、パリとクリスマスをめぐるレミニッソンス…という感じの、ネルヴァル的な(よくいえば・笑)エピソードになっています。
以下にもそれぞれ紹介&リンクのスクリーン・ショットを貼っておきますので、もしまだ聴いていない方がいらしたら、ぜひ一度聴いてみて下さい。

ポッドキャストは、Spotifyで聴いて下さい(こちらに埋め込むと、再生回数が判らないことに気づきました)。
また、再生回数以上に、フォローの数によって、おすすめにも上がってくるようなので、是非フォローもお願いします。
Spotifyアプリはこちら

一方、プレイリストは、この季節、ふとR&Bのホリディミュージックを聴きたくなったのですが、適当なプレイリストが見つからず、もう自分で作ってしまいました(笑)


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ポッドキャスト、始めました;)第1回「9月のBonsoir」

=速報= ポッドキャスト、12月の新エピソード(クリスマス・エピソード)を公開!!
第4回「おとぎ話の雪が舞い降りる夜に」 〜 Spotifiyでも、必ずフォローして下さいね!

前回のポストにも書きましたが、短い夏休みを使って、ポッドキャストのパイロット版も録音してみました。
どうしてポッドキャストを始めようと思ったか、という話は、番組の中でもしていますが、
ひとつには、ブラウザで簡単に、ワン・ストップで作れる、ということだったからで、
もうひとつは、音楽もかけられる、ということだったからです。

でも、実際にやってみると、これはかなり難しい(笑)
スタジオで、エンジニアがいて、ディレクターがいて、番組を作るのが、いかに楽だったか、ということが(当たり前ですが!)ほんとによく判りました。
スタジオで、いい機材で、エンジニアがうまい具合にセットしてくれて、ディレクターが、今のは判りにくかったからNGとか、今ので行けると思います、とかディレクションしてくれる。
フランス語だと“マキアージュ”といいますが、声もエンジニアが、何倍も聞きやすいように、ちゃんと調整してくれる。どうしても1箇所、発音が悪い時は、そこだけきれいに録り直してくれる。
これ全部なしで番組を作る、というのは、“寝起きのすっぴん”で出ていくようなもの、といえば判りやすいでしょうか…(笑) 続きを読む

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マタイが好きになった夏〜#新譜早耳2022 上半期早決算;)

先日、すごく久しぶりに、音校の生徒を見かけました。制服は、あれ、夏服、こんなふつうの、普段着みたいだったかな??と思ったんですけど、でも、ぱっと見て、判る(笑)ふた組、カップルでいたから、というのもありますが;) 涼し気な軽装で、へー、いまはこんな感じなのか。。と思った途端、うわーっと目に涙が浮かんできました。え? なんで? なんで? と動揺しましたが(笑)ああ、なるほど…。イヤフォンからちょうどその時聴こえていたのが、この曲、この録音:

Sonoko Miriam Welde: Bruch, Vaughan Williams & BarberSonoko Miriam Welde

ブルッフヴァイオリン・コンチェルト、第3楽章、フィナーレです。
自分の好きな音楽の傾向を、以前ベルリオーズの『幻想』を例に、できるだけあれこれ書いてみた回もありましたが;)
この経験で、この演奏も、当然僕にとっては素晴らしい(笑)ぜんぜん聴いているつもりはなく、頭ではただ女生徒たちを見ていたつもりだったのに(笑)耳だけで、見事に引き込まれてました。園子ミリアム・ヴェルデ。ノルウェーの、若いヴァイオリニストのデビュー盤です。指揮も同じくノルウェーの女性、タビタ・ベルグルンドが担当。ぜひ一度聴いてみて下さい。

…ということで、FBページほかにも書いたように、昨年来、あらためて博士論文を今回はなんとか完成してみようとしているため、趣味の(?)クラシック新譜の試聴も滞りがちで、現時点で2022年の新譜を語る、というのはやや無理があるという自覚はあるのですが(笑) とりあえず、小耳に挟んで印象に残った録音を、上半期では…という限定つきで、短い夏休み記念にポストしておきます;) 続きを読む

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学術論文2編を公刊;)

必要があって、日本語で小論文を書き、2編査読つきで公刊しました。
どちらも僕が本にできるかどうかは判りませんが、国会図書館には入ると思いますし(笑)また、いずれインターネット上でどちらも読めるようになると思いますので、機会があれば、ぜひご一読下さい。

内容ですが、先ずこの1本目、『言語情報科学』に掲載されたものは、査読を言語情報科学の先生方がおこなって下さると判っていましたので、一切手を抜くことなく、思いっきり書いています(笑)
昔から、というのは、高校や中学生の頃から、という意味ですが。。;)詩的な文章のみならず、ロジックな文章に関しても、僕はいつも「こういうことを書いたら判られないかもしれない…」というリミットの中で、文章を書いていたところがあるのですが、それがフランスに行って、フランス語で論文を書くようになってから、フランス語力の限界もあり、とにかく全力で書く、ということができるようになりました。
この論文も、判られないかもしれない、ということは一切考えず、間違っていなければ、理解される、間違っていれば、どこが間違っているかを指摘して説明してもらえる、という前提の上に、まったくリミットなしに、全力で書いています;)
日本語でこれができる、というのはやはり、言語情報科学という“場所”があったからで、またそこに集まっている先生方いたからだ、と思います。これは、僕にとっては大変幸運な経験だった、ということになると思います。

一方ふたつ目の論文は、日本の物語文学の研究者によって創設された学術団体の機関誌に投稿しました。つまり、日本の古典文、王朝文学、『竹取』『源氏』『狭衣』という意味での、“物語”です。 続きを読む

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日本語でも読める小説ナラション理論の古典×2;)

日本でも有名なナラトロジーのジュネット(以前こちらのページでも紹介しました)。
実はフランスでマスターを始めた時に、指導教官から、

“フランスでは文学研究をやる人はみんな学んでることだからとりあえず読んで無駄はないよ”

みたいなかたちで紹介されたものなのですが、読んでみると、小説のナラション(日本語では結局「地の文」に近い?)分析のための理論というだけでなく、自分が長年小説を書いてきて、なんとなくやっていたこととか、
こうしなくてはいけないとか、こうせざるをえない、などと、試行錯誤しながら経験的に学んできた、小説を書くときのいわば「文法」(?)のようなものに、 続きを読む

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ショパン、新次元〜4つのスケルツオ編| #新譜早耳2021

いや、あのね、今回は「ことばの綾」ではありません(笑)ほんとに来ちゃった、21世紀のショパン;)

Chopin Études Op. 25 – 4 Scherzi – Beatrice Rana | cd

Twitterでは、日本発売前に大騒ぎして速報もしましたが(笑)ラヴェル「鏡」ストラヴィンスキー「ペトルーシュカ」でも、そしてバッハ「ゴルトベルク」でも、絶対に無視できない、赤丸新譜をリリースしてきた28歳のイタリアの新鋭が、デビュー盤以来のショパンにアタック。 続きを読む

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