日本語でも読める小説ナラション理論の古典×2 …小説の書き方の「ルール・ブック」にも;)

日本でも有名なナラトロジーのジュネット(以前こちらのページでも紹介しました)。
実はフランスでマスターを始めた時に、指導教官から、

“フランスでは文学研究をやる人はみんな学んでることだからとりあえず読んで無駄はないよ”

みたいなかたちで紹介されたものなのですが、読んでみると、小説のナラション(日本語では結局「地の文」に近い?)分析のための理論というだけでなく、自分が長年小説を書いてきて、なんとなくやっていたこととか、
こうしなくてはいけないとか、こうせざるをえない、などと、試行錯誤しながら経験的に学んできた、小説を書くときのいわば「文法」(?)のようなものに、

“なぜそうなるのか(そうしなければならないのか、そうせざるをえないのか)”

という理論的な根拠が与えれられ、

「あー、そうだよね、なるほど、だからかー…」
ジェラール・ジュネット
みたいな(笑)非常に独自の面白さを見つけ、単なるフランスの文学研究の必読図書、という意味を超え、一種の小説の書き方の「ルール・ブック」としても熱心に読んだ、という記憶があります。

日本でも研究者なら誰でも知っているこのジュネット、特に有名なFigure IIIの«Discours du récit»の邦訳版はその後品切れ、今年密かに増刷が行われていたようですが(笑)

一方、このジュネット理論に対し、同等クラスに古典的で、重要なケーテ・ハンブルガーの理論は日本ではそれほどには読まれていないのではないでしょうか。 続きを読む

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ショパン、新次元〜4つのスケルツオ編| #新譜早耳2021

いや、あのね、今回は「ことばの綾」ではありません(笑)ほんとに来ちゃった、21世紀のショパン;)

Chopin Études Op. 25 – 4 Scherzi – Beatrice Rana | cd

Twitterでは、日本発売前に大騒ぎして速報もしましたが(笑)ラヴェル「鏡」ストラヴィンスキー「ペトルーシュカ」でも、そしてバッハ「ゴルトベルク」でも、絶対に無視できない、赤丸新譜をリリースしてきた28歳のイタリアの新鋭が、デビュー盤以来のショパンにアタック。 続きを読む

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[生誕150年特集] プルーストのプレイリスト;)

標題の通り、マルセル・プルースト(1871-1922)、今年は生誕150年記念ということで、作曲家の年次ポストはお休みし(?笑)夏休み利用にて関連ポストを作ることにしました;)

というのも、ひとつにはまず、作曲家のアニヴァーサリーではないものの、ぽつぽつ関連ディスクのリリースもあったから。
プルースト作品は、文学のみならず、絵画、演劇、音楽と、それぞれの芸術分野に関する記述に膨大なページ数があてられている。
音楽の場合、重要なモチーフとなっているのが架空の作曲家、ヴァントゥイユの作品で、この作中の架空の音楽作品、その描写を最初に読んだ際には念頭にあるのはドビュッシーか、とも思ったけれど、むしろフォレの音楽が描かれている、というのがひとつの定説となっています。

そこで、まず最初に紹介するこのアルバム: 続きを読む

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さよなら、ポリーニ、さよなら、アシュケナージ|#新譜早耳2020

最初に断っておきますが、もちろんこのタイトルはことばの綾、というやつでw 70年代のポリーニ、アシュケナージの録音の歴史的インパクトや価値、個人的な愛着などが、消え去るはずもありません;)
が、しかし、それにしても、このプレリュード!

ショパン: 24の前奏曲 エリック・ルー(2020)

この最初のプラージュ、作品28の1を聴き始めた途端(…針を落とした途端、などと書けないところが、デジタル時代の残念さ、ではありますが。。;)
「はーーー、時代は、変わったなぁー!」と唸ること、しきり(笑) 続きを読む

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ベートーヴェン・イヤー『運命』の復活なるか?|#新譜早耳2020

ベストバイ・ミュンシュ『幻想』では、もう何も書かないかも…と予防線を張っておいた #ベートーヴェン・イヤー2020 ですが。。
『#新譜早耳2020』リリース関連のばたばたが一段落し、一息ついてから、おもむろにまだ聴いていない今年の新譜に手を付けてみたところ、やっぱり、これを聴いてしまいました:

ベートーヴェン:交響曲第5番 作品67「運命」 テオドール・クルレンツィス指揮、ムジカエテルナ

調べてみると、日本のCDショップサイトでも、案の定、話題盤として扱われていました;)
結論にあたる*感想*をまず先にいってしまうなら(笑) 続きを読む

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『#新譜早耳2020』収録ディスク〜2019年度《早耳大賞》

『#新譜早耳2020』もうダウンロードしていただけたでしょうか?
リリース後に改めてみていて、ふと気づいたのですが、こうして昨年可能な限りのクラシック新譜を聴き、それが一覧になっているわけです。レコード芸術がやっているような、新譜のベスト盤選出もやろうと思えばできるはず(笑)
結果的に、『#新譜早耳2020』にどんなディスクが収められているか、先に知りたい、という人のためにもいいプレヴューになるのでは??;)

そこで各ジャンルごとに、大まかに、上のようなアルバムを選んでみました。ひとつひとつ、個別に見ていくとともに、最後まで迷った捨てがたいディスクも併せて紹介していきます。
選考の基準は、ここまで1年間のクラシック新譜を、ちょっともうお腹いっぱいくらい聴き続けた挙げ句(笑)いま振り返ってみて、なおまだもう1回聴くとしたら? それでもまだ、もう1回聴きたいのはどのディスクか?
つまり《もう1回聴きたい大賞》とでもいうべきもの、と考えてください。
*なお、全曲のストリーミング試聴(PCより無料可)へのリンクは『#新譜早耳2020』に付いています!

まず最初は、《大賞》受賞作;) 続きを読む

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「芸術にできること」〜新刊『#新譜早耳2020』パブリシティ用エッセイをポスト;)

新刊『クラシック名曲名盤 #新譜早耳2020』、無事ダウンロード可能となっています!

校正は三校、念校までやりましたが(笑)誤植や間違いなど、もし気づいた場合、こちらから教えていただけますと幸いです。
Twitterまたはfbページにコメントくださっても気づくと思います!

本書の内容、特徴、アピール点などは、前回のポストにいろいろ書いておきましたので、この上くり返しませんが(笑)
しかし、基本的にはクラシックの新譜ガイド、といってもいいものなので、クラシック音楽があまり好きでない、という人は、どうも食指が動かない、読んでも面白くないのではないか、というような、そういうreluctantといいますが(笑)まぁ、ひとつの危惧にも似たものがあるのではないかと思うのですね…;)

そこで、そういう方にも、よし、そういうことなら、ひとつダウンロードしてみよう!!と思っていただくために、パブリシティ用のエッセイを一本書いて、Mediumにポストしておきました!
…というか、プライオリティ特価予約期間を終了しようとした時に、大変な豪雨の災害が(今年もまた!)あり、こういう時にディスカウント終了、っていうのもどうなんだろう、それどころじゃないよなー、などと思ったところから、
そのまま一本、その気持ちですとんと書いてみました。 続きを読む

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新刊『クラシック名曲名盤#新譜早耳2020』予約受付スタート;)

お待たせいたしました! 各ソシャメですでにお伝えしている通り、kindle本もついに3タイトル目。予約を開始いたしました! 題して:

クラシック名曲名盤
#新譜早耳2020
全497ツイート/1417枚試聴!!

🎵ストリーミング時代の、新しい音楽の聴き方🎵

クラシックの新譜、聴いていますか? 歴史的名盤だけでなく…。
昨年、1年間のクラシックのニュー・リリースを全部聴いて、(*1)
これは!!と思ったトラックをツイート。
全1417タイトルより497を紹介したものを、まるごと1冊に!(*2)
だから短い、すぐ読める。
全作品にジャケット、輸入元リリース情報、試聴用mp3のURLをリンク(*3)
まさにソーシャル・ディスタンス時代、テレ・ワークのお供にもぴったり。
自宅生活で、ステイ・セーフしつつ、いちばん新しい時代の風に吹かれてみては? 続きを読む

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*新型コロナウィルスに対する私たちの取り組み*的なこと;)

基本的にこちらのサイトでは、アクチュアリテ、日々の社会問題を中心とするポストはしていません。
しかし作家も言論人である以上、状況に対するアクチュアルなコメントをせず、
後になって「こうなると判っていた」などということのないように、その時点その時点で、間違えることはあるにせよ、考えたことで、短文になるものは、主にソシャメ(いわゆるSNS)にポストすることにしています。
インターネット民主主義において、あくまでも1票は1票、それを生かすも殺すも、大衆の決するところでしかありませんが、せめて1票、投じることは投じておいた、いえるだけのことをいうだけはいった…と後になって自分で納得できるように、というのが主目的です;)

さて、今回のcovid19問題に関しても、
Facebooktwitterを中心に、TumblrMediumにも多少なりとも発言、態度表明は蓄積されていますので、ご関心のある方はどうぞご覧ください。

発言以外の取り組みはこれまであまりなかったのですが、今回、covid対策のTシャツも作成しました!
ソーシャル・ディスタンシングを無視してガンガン近づいてくる人たちに危機感を感じ、衝動的に製作したのですが(笑)これが意外と反応があったため、こちらでもご紹介しておきます! 続きを読む

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ベストバイ・ミュンシュ指揮ベルリオーズ『幻想交響曲』

やってしまいました。「昨年のドビュッシーはギリギリ滑り込みになったので、今年のベルリオーズはもっと早くに。。」と思っていたのに、結局2019年、ベルリオーズ没後150周年アニヴァーサリー・イヤーに間に合うどころか、2020年ベートーヴェン・イヤーに雪崩れ込んでしまいました。。関係各部署の皆様に深くお詫び申し上げるとともに、今後このようなことが二度と起こらないよう…などという*定型文*の誠心誠意を要求する関係各部署など、とはいえ存在しないとは存じますが。。(笑)

ともかく、昨年のアニヴァーサリーに僕がやろうとしていたことは、表題の通り、ベルリオーズ(1803 – 1869)全作品中もっともポピュラーな『幻想交響曲 op. 14』(1830)の膨大な数の録音の中でも、定番中の定番とされる、シャルル・ミュンシュ(1891 – 1968)指揮のタイトルから、ベスト・バイを選ぼう、というもの;)
この試みの面白さ、意味、真正面さ、難しさ…などはクラシック・レコード(=録音)ファンには、あるいは説明の必要もないでしょうが(笑)しかし、多数派の 続きを読む

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