パトリック・モディアノ

モディアノ翻訳計画*Vestiaire de l’enfance〜評価を決定づけた未訳の傑作。

さて、こちらの連載『モディアノ翻訳計画』も、いよいよ佳境に…!?(笑)ということで、日本ではなぜかまったく翻訳されていない、モディアノ、中期の傑作を見てみたい、と思います;)

パトリック・モディアノ…確かにLa place de l’étoile は峻烈なデビュー作だし、フランスを代表する新人文学賞・ゴンクール賞に輝いたRue des boutiques obscures は重要な作品でしょう。邦訳のあるこの後者は日本でもモディアノ・ファンにはとくによく読まれている作品だろうと思います。
『失われた時のカフェで』併録「『失われた時のカフェで』とパトリック・モディアノの世界」でもご紹介したとおり、韓国ドラマ『冬のソナタ』との関連もありますし…;)
しかし、フランスでモディアノの代表作、といえばむしろ90年前後の長篇小説、モディアノが所謂『注目の新鋭』から押しも押されもせぬ重要な作家へ…と移り変わったこのVestiaire de l’enfance そしてそれにつづくVoyage de noces…このあたりがやはり真っ先に挙げられるところ、いちばん定評のある作品ではないか、と思います。今回ご紹介/検討してみたいのは、その問題の日本未訳の傑作、Vestiaire de l’enfance です;) 続きを読む

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『失われた時のカフェで』Facebookページをリリース。

『失われた時のカフェで』発売から早4カ月、『失われた時のカフェで』を既に読了してくださった、という方も多いのではないでしょうか。どうもありがとうございます。(感想・コメントなどは、こちらでもお待ちしております)

『失われた時のカフェで』が面白かった、あるいは自分の世界にぴったりだった、という方のために、Facebookページをリリースいたしました。

Facebookユーザーの方はプロフィールの好きな本に書名、
失われた時のカフェで
とタイプすると、本書のアイコンが現れ、ページにリンクします。
どうぞおためし下さい!

(なお、まだ試験運転中ですが、平中悠一ページもございます。動作等不安定ですが、よろしければこちらもよろしくお願いいたします!;)

『失われた時のカフェで』Facebookページ =>

…手持ちのパリのスナップの中から、作品にゆかりのありそうなものをいくつか追加しておきました。Facebookをご利用でない方も、どうぞご覧下さい。(PCからであれば、登録の必要なく閲覧できるようです)
=> PariSnap!*『失われた時のカフェで』篇
作品世界が、さらに身近になれば、幸いです;)

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モディアノ翻訳計画・番外篇*L’Horizon〜ほんとうの悲しみと幸福を知る、大人のための“ファンタジー”

パトリック・モディアノパトリック・モディアノ紹介ページMODIANO Japonを開設し、当然本国最新刊L’Horizonを紹介しなくては…と表紙を掲載しましたので、モディアノ翻訳計画・番外篇としてこの作品もレヴューしておきます;)

…前置きになりますが、“番外篇”、というのは(前置きの終わり、作品のレヴュー自体はこのあたりから始まりますのでよろしくお願いします;)
2010年春、この作品が出版された時点で、既に『失われた時のカフェで』初訳が相当進んでいた、ということもあったのですが、書店店頭でぱらぱらとページをめくっただけで、《あ、ダメだ。この作品は、訳せない。。。》と思ったからです(笑)

まず、『失われた時のカフェで』(以下、主に『時カフェ』と略。c.f.=>)と同じ、精巧な時間性、テンポラリテの問題があります。 続きを読む

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「モディアノって、だれ??」日本の読者の皆さまへ、パトリック・モディアノをご紹介!新ページ モディアノJapon開設:)

パトリック・モディアノ新刊『失われた時のカフェで』を刊行して、予想はしていたのですが、やはり原著者のパトリック・モディアノ、日本では(もちろんフランスでの大作家としての評価や高い人気と比較した場合、ですが)一部の関係者以外には十分な知名度がないようです。
それで、モディアノの経歴を紹介する記事が改めて必要だ…と思ったのですが、そこをもう一押しして、モディアノのページを作りました。題して、パトリック・モディアノ・ジャポン;)

…翻訳者というのは、多少なりともその国でのその作家のプロモート担当、というところもあるでしょうから(笑)少しがんばってみました;) 続きを読む

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