お楽しみいただきましたHanako連載版“She’s Rain”、遂に最新号(8月11日発売号)にて完結、となります。
ここまでは書店で眺めただけだった、という方も、現代に甦った“She’s Rain”の最後の姿の記念として(笑)
今号は、ぜひ、お手元に置いていただけたら、と思っております。↓よろしくお願いいたします↓。
さて、愛読者の方にもご意見等をうかがった、Rain連載掲載後について、なのですが、いろいろ具体的な話も出ましたが、結局“She’s Rain”終了後、次号8月25日発売号から、3回連続でエッセイを書き下ろす、ということで決定しました!
内容としては、第1回目は、今回の連載のあとがき的なものを…というお話でしたが、
昨年秋のオープニングにボサノヴァのCDをレヴューしましたので、今回は
Autumn-Rainゆかりの作曲家ガブリエル・フォーレのアルバムを、あわせてご紹介することにしました。
第2回目は、Hanako自体が京都特集、とのことでしたので、京都へ谷崎の墓参りへいった思い出を枠物語とした随想、
第3回目は、そもそもオープニング回のアイディアとして出てきてペンディングにしていた、「オリーブの見たパリ」ということで書いてみたい、と思っています。
谷崎の墓に参った話を書こうか…と思った時点で、谷崎の京都関連の随筆をいくつか読み直したこともあり、結構読み応えのあるエッセイになる、と思います。
谷崎の雑誌発表の随筆など、日常的なことが書いてあるだけなのに、軽量級の原稿に馴れた最近の新しい読者には、あるいは一度で読み切れないほど、ずっしり手応えがあるのではないでしょうか。
本来僕が好きだった文学、というのはそういうもので、一度にはとても読み切れず、なんどもなんども読み止しながら、大きな壁にぶつかってゆくようにして読むものでした。
今回は、多少なりともそこに近いスタイルのエッセイになるのではないか、と思います。
同時に思い出したのは、1936年のフィッツジェラルド、有名なエスクァイア・エッセイ3部作。
僕の場合、小説が書けなくなったからエッセイを書く、というわけではぜんぜんないのですが(decentなオファーがあれば、ちゃんと書きます!笑)
ああいう風に、重要な、価値あるエッセイにしたい、と考えています。
…というわけで、連載のトリプル・コンクルージョン、というかたちになりますが;)
僅か3回のみですので、どうぞ3回とも、お付き合いいただきますよう、お願い申し上げます。