Author Archives: yuichihiranaka

ポッドキャスト、始めました;)第1回「9月のBonsoir」

=速報= ポッドキャスト、12月の新エピソード(クリスマス・エピソード)を公開!!
第4回「おとぎ話の雪が舞い降りる夜に」 〜 Spotifiyでも、必ずフォローして下さいね!

前回のポストにも書きましたが、短い夏休みを使って、ポッドキャストのパイロット版も録音してみました。
どうしてポッドキャストを始めようと思ったか、という話は、番組の中でもしていますが、
ひとつには、ブラウザで簡単に、ワン・ストップで作れる、ということだったからで、
もうひとつは、音楽もかけられる、ということだったからです。

でも、実際にやってみると、これはかなり難しい(笑)
スタジオで、エンジニアがいて、ディレクターがいて、番組を作るのが、いかに楽だったか、ということが(当たり前ですが!)ほんとによく判りました。
スタジオで、いい機材で、エンジニアがうまい具合にセットしてくれて、ディレクターが、今のは判りにくかったからNGとか、今ので行けると思います、とかディレクションしてくれる。
フランス語だと“マキアージュ”といいますが、声もエンジニアが、何倍も聞きやすいように、ちゃんと調整してくれる。どうしても1箇所、発音が悪い時は、そこだけきれいに録り直してくれる。
これ全部なしで番組を作る、というのは、“寝起きのすっぴん”で出ていくようなもの、といえば判りやすいでしょうか…(笑) 続きを読む

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マタイが好きになった夏〜#新譜早耳2022 上半期早決算;)

先日、すごく久しぶりに、音校の生徒を見かけました。制服は、あれ、夏服、こんなふつうの、普段着みたいだったかな??と思ったんですけど、でも、ぱっと見て、判る(笑)ふた組、カップルでいたから、というのもありますが;) 涼し気な軽装で、へー、いまはこんな感じなのか。。と思った途端、うわーっと目に涙が浮かんできました。え? なんで? なんで? と動揺しましたが(笑)ああ、なるほど…。イヤフォンからちょうどその時聴こえていたのが、この曲、この録音:

Sonoko Miriam Welde: Bruch, Vaughan Williams & BarberSonoko Miriam Welde

ブルッフヴァイオリン・コンチェルト、第3楽章、フィナーレです。
自分の好きな音楽の傾向を、以前ベルリオーズの『幻想』を例に、できるだけあれこれ書いてみた回もありましたが;)
この経験で、この演奏も、当然僕にとっては素晴らしい(笑)ぜんぜん聴いているつもりはなく、頭ではただ女生徒たちを見ていたつもりだったのに(笑)耳だけで、見事に引き込まれてました。園子ミリアム・ヴェルデ。ノルウェーの、若いヴァイオリニストのデビュー盤です。指揮も同じくノルウェーの女性、タビタ・ベルグルンドが担当。ぜひ一度聴いてみて下さい。

…ということで、FBページほかにも書いたように、昨年来、あらためて博士論文を今回はなんとか完成してみようとしているため、趣味の(?)クラシック新譜の試聴も滞りがちで、現時点で2022年の新譜を語る、というのはやや無理があるという自覚はあるのですが(笑) とりあえず、小耳に挟んで印象に残った録音を、上半期では…という限定つきで、短い夏休み記念にポストしておきます;) 続きを読む

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学術論文2編を公刊;)

必要があって、日本語で小論文を書き、2編査読つきで公刊しました。
どちらも僕が本にできるかどうかは判りませんが、国会図書館には入ると思いますし(笑)また、いずれインターネット上でどちらも読めるようになると思いますので、機会があれば、ぜひご一読下さい。

内容ですが、先ずこの1本目、『言語情報科学』に掲載されたものは、査読を言語情報科学の先生方がおこなって下さると判っていましたので、一切手を抜くことなく、思いっきり書いています(笑)
昔から、というのは、高校や中学生の頃から、という意味ですが。。;)詩的な文章のみならず、ロジックな文章に関しても、僕はいつも「こういうことを書いたら判られないかもしれない…」というリミットの中で、文章を書いていたところがあるのですが、それがフランスに行って、フランス語で論文を書くようになってから、フランス語力の限界もあり、とにかく全力で書く、ということができるようになりました。
この論文も、判られないかもしれない、ということは一切考えず、間違っていなければ、理解される、間違っていれば、どこが間違っているかを指摘して説明してもらえる、という前提の上に、まったくリミットなしに、全力で書いています;)
日本語でこれができる、というのはやはり、言語情報科学という“場所”があったからで、またそこに集まっている先生方いたからだ、と思います。これは、僕にとっては大変幸運な経験だった、ということになると思います。

一方ふたつ目の論文は、日本の物語文学の研究者によって創設された学術団体の機関誌に投稿しました。つまり、日本の古典文、王朝文学、『竹取』『源氏』『狭衣』という意味での、“物語”です。 続きを読む

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日本語でも読める小説ナラション理論の古典×2;)

日本でも有名なナラトロジーのジュネット(以前こちらのページでも紹介しました)。
実はフランスでマスターを始めた時に、指導教官から、

“フランスでは文学研究をやる人はみんな学んでることだからとりあえず読んで無駄はないよ”

みたいなかたちで紹介されたものなのですが、読んでみると、小説のナラション(日本語では結局「地の文」に近い?)分析のための理論というだけでなく、自分が長年小説を書いてきて、なんとなくやっていたこととか、
こうしなくてはいけないとか、こうせざるをえない、などと、試行錯誤しながら経験的に学んできた、小説を書くときのいわば「文法」(?)のようなものに、 続きを読む

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