ナラション理論

=速報= 新刊4・10発売、予約受付を開始!



各ソーシャル・メディア、facebook, thread, Medium, instagram, twitterではお伝えしてきましたように、4・10発売の新刊『「細雪」の詩学』、予約が開始されています!

紙の書籍としては、翻訳から約10年、単著としては約20年ぶりになりますが、東大の大学院に提出した博士論文。タイトルは変えましたが、本文をそのままのかたちでお届けします。

内容からいえば、当然、文学、日本文学研究、谷崎研究の専門家の方、
また物語理論、ナラティヴ理論、比較文学の方にも面白く読んでいただけると思いますが、同時に今回は、高校の国語科で、
さて、文学をどう教えよう…と真面目に取り組んでおられる先生方にもぜひ読んでいただきたい、と思っております。
谷崎『細雪』をテクストにした理論分析ですが、いま現在、小説を書いている、そしてこれから書こうとしている小説家、作家の皆さんにも、ヒントになることがたくさんある本ではないか、と思います。そもそも僕の関心が、“小説を書く人”の関心ですから。。

もちろんこれまで僕の本を読んできて下さった方、
特に最近、紙の本が出ていないから、紙の本が出たら買うんだけど、というようにいって下さっていた皆さんには、大変お待たせいたしました(笑)
今回は人文書、研究書ということで、
そういう理論的な本は面白くなさそうだ、と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、
上手く読めば、ちゃんと読めるようになっていますので(笑)
また実際に本が出てきましたら、こういうふうに読むと上手く読める、というような読み方のガイドも行うつもりです。
どうぞご心配なく、予約しておいて下さい;) 続きを読む

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学術論文2編を公刊;)

必要があって、日本語で小論文を書き、2編査読つきで公刊しました。
どちらも僕が本にできるかどうかは判りませんが、国会図書館には入ると思いますし(笑)また、いずれインターネット上でどちらも読めるようになると思いますので、機会があれば、ぜひご一読下さい。

内容ですが、先ずこの1本目、『言語情報科学』に掲載されたものは、査読を言語情報科学の先生方がおこなって下さると判っていましたので、一切手を抜くことなく、思いっきり書いています(笑)
昔から、というのは、高校や中学生の頃から、という意味ですが。。;)詩的な文章のみならず、ロジックな文章に関しても、僕はいつも「こういうことを書いたら判られないかもしれない…」というリミットの中で、文章を書いていたところがあるのですが、それがフランスに行って、フランス語で論文を書くようになってから、フランス語力の限界もあり、とにかく全力で書く、ということができるようになりました。
この論文も、判られないかもしれない、ということは一切考えず、間違っていなければ、理解される、間違っていれば、どこが間違っているかを指摘して説明してもらえる、という前提の上に、まったくリミットなしに、全力で書いています;)
日本語でこれができる、というのはやはり、言語情報科学という“場所”があったからで、またそこに集まっている先生方いたからだ、と思います。これは、僕にとっては大変幸運な経験だった、ということになると思います。

一方ふたつ目の論文は、日本の物語文学の研究者によって創設された学術団体の機関誌に投稿しました。つまり、日本の古典文、王朝文学、『竹取』『源氏』『狭衣』という意味での、“物語”です。 続きを読む

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日本語でも読める小説ナラション理論の古典×2;)

日本でも有名なナラトロジーのジュネット(以前こちらのページでも紹介しました)。
実はフランスでマスターを始めた時に、指導教官から、

“フランスでは文学研究をやる人はみんな学んでることだからとりあえず読んで無駄はないよ”

みたいなかたちで紹介されたものなのですが、読んでみると、小説のナラション(日本語では結局「地の文」に近い?)分析のための理論というだけでなく、自分が長年小説を書いてきて、なんとなくやっていたこととか、
こうしなくてはいけないとか、こうせざるをえない、などと、試行錯誤しながら経験的に学んできた、小説を書くときのいわば「文法」(?)のようなものに、 続きを読む

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Kindleに初挑戦;)『ベルリン日和』をリリース。

a moment for Berlin意外に空き時間ができましたので、この機を逸さず、2017年、夏休みの自由研究として(笑)
もうずいぶん昔から気になっていた、Kindle本の作成に挑戦してみることにしました。

平中悠一『ベルリン日和 — A moment for Berlin』(Kindle版)

とりあえず、今回は、お試し、パイロット版ということで、どうなるか、かたちにしてみること自体がゴールですので、
内容は手持ちのテクストをそのまま使いました。
2014年に参加したベルリンでのワークショップのあとに備忘録をかねて書いたもの。
そもそも自分のために、自分が判ればよし、ということで書いたものですので、
文章の難易度としてはやや高めになります。
しかし、たとえば本文中であれこれ書いている鴎外のテクスト(ベルリン、ということで;)がふつうに読みこなせる程度の日本語力があれば、特に問題なく読めると思います。

本文量は、400字詰め原稿用紙33枚程度。
あくまでもパイロット版、テスト・ケースということで、 続きを読む

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